Hummming

フンフンフン

「グッバイハロー」〜植木三番勝負 最終戦〜@新宿Naked Loft

植木三番勝負と題した植木遊人企画の最終回は、
昨日のワンマンでワイ・ユー・ジーを脱退した高木誠とのツーマン。


脱退が発表され、最後のワンマン翌日にこの企画を開催すると知ったとき、
植木氏はなんて残酷なことをするのだろうと思った。
でも、可愛い弟分であり、相棒であり、ある意味支えでもあったであろう
高木氏が自分のそばを離れるにあたって、これが最後のワガママであり
二人が次のステップに進むのには必要なライブなのかもしれない、って。

まこっちゃんとのライブが、このワンマンが終わるのが、すげー嫌だった。
「波に乗ってます!!!〜SURFING in United States of America ノムTVのブログ〜」より

私もいやだった。すげーいやだった。
どの曲も、この瞬間で最後。
もう生で聴くことはないフレーズだと思うと、寂しくて寂しくて仕方なかった。
今日だけはすべてを忘れて、ずっとずっとギターを見ていた。


第1部はいつもの赤いレスポール
ワイ・ユー・ジーを始めてからというもの、2人で演奏することはなかったから
こんなライブはかれこれ2年ぶりなのだという。当時を振り返ると、
「仙台ですげーホテル探したのとか覚えてる」と高木氏。
植木氏も「古着屋行ったりしたよな」と懐かしむ。
音楽の話じゃないのかよ!という感じだけど、それがまたリアルで。
あの頃は植木氏のブログにも高木氏のブログにも、互いが出ていない日はない程で
「何だよこいつらデキてんのかよ」とよく思っていたなあ(笑)


2人は本当に同じスタイルでギターを弾く。
身体をギターに委ねて、頭を振りながら夢中で弾く。
その姿はまるで兄弟のよう。そんな2人を観るのが大好きだった。
勢いよく奏でられるレスポールは、的確なタイミングで美しい音を鳴らす。
そして高木氏と目を合わせる植木氏の楽しそうな顔といったら!
すごく優しい顔をしていた。この時間を純粋に楽しんでいるようだった。


「HAPPY BIRTHDAY」はみんなで大合唱。うれしかった。


第2部の前半はYAMAHAアコースティックギターで登場。
植木氏のギターより薄かったなあ。普通のとは違うのかな。
このアコギの音色がとてもとても甘くて優しかった。
鳥肌が立つというか、胸が締めつけられるというか。
普段はエレキだからもっと音が強い。だから丁寧に弾く癖がついたのかな。
本当に甘くて美しくて、すごく素敵だった。
一体いつの間に、こんなに巧くなったんだろう。
一体いつの間に、こんなに素敵なギタリストになっていたんだろう。
たくさんのライブをずっと観てきたはずなのに、こんなに感動するとは思わなかった。
まるで、初めて彼のギターを聴いた日の感動が蘇るようだった。
O-WESTで初めて観た日のこと、Nakedで五月ライブを観た日のこと。
いろんなステージで忘れられないギターを聴いてきたけれど、
きっと今夜の音色も忘れられないだろうな、と思った。


で、最後にBa.野村氏とPer.増井氏が合流しワイ・ユー・ジーfeaturing高木誠で数曲。
それまで座って観ていた客席に起立を促し、いつものはじけたワイ・ユー・ジー
ドラムではなくジャンベだったのがちょっと斬新で、
客席との距離も高さも近くて、ちょっと面白い展開。
昨日までと何ら変わらない、いや、昨日よりも一体感のあるライブ。


「これからは楽しみが2倍になったと思って、応援してください」
植木氏がライブの最後に、観客に向かって高らかに叫んだ。
たぶん、もうこの二人が一緒にステージに立つことはないと思う。
それは二人のライブが大好きだった私にとってすごく哀しいことだけれど
今日のライブが今後それぞれの道を進む二人への餞になるのだとしたら
それでいいと思うことにしよう。拍手で送り出そう。


いいライブを見せてもらいました。ありがとう。
セットリストは、情報を入手したら載せます。夢中すぎてそれどころじゃなかったので(笑)