Hummming

フンフンフン

プカプカ

お酒の席で、先輩が1本くれたのでタバコを吸ってみた。


ストローのように吸いながら火をつける。
吸わないと火がつかないらしい。
で、ストローのように息を吸って、煙を吐き出す。
灰が落ちそうになったら、灰皿に人差し指でトントンする。


肺に空気を送り込んで普通に吸えばいいのだろうけれども、
肺が黒くなる想像とか、止められなくなる想像とかが頭をちらついて
そこまでの覚悟ができていない私は吸気をなるべく喉に送らないようにした。


口をぷーって膨らませて、ぱっ、と口を開くと煙が出てくる。
あまり息を吸い過ぎると煙がたくさん溢れ出して、目にしみるし喉が焼ける。
先輩に「ふかしてるんだったら吸うのやめたら?」とか何とか言われたけど
どの状態が「ふかしてる」状態なのかもよく分からない。


分からないまま繰り返しているうちに、タバコはどんどん短くなる。
「それ以上吸ったら貧乏くさいからやめな」と言われて
ようやくタバコを灰皿にこすりつけた。


タバコは、思ったよりもあっけなく終わってしまった。


このあっけない感じが、実はいいのかもしれない。
でもそれすらよく分からなかったな。むつかしい。