Hummming

フンフンフン

ずっと夢見させてくれてありがとう

大抵の時事ニュースは
「他の人が書いてくれるから同じことを改めて書く必要もないか」
なんつって放っておく私だけれど、これを書かないわけには。


キヨシローが死んだ。


今でこそさほど聴いていないけれど、
私は中学〜高校くらいにかけてゆずが大好きだった。
で、そのゆずが大好きだったのがキヨシローだった。
50歳記念コンサートの映像だったかな、ゆずが歌う
「金もうけのために生れたんじゃないぜ」
を聴いて、カッコいいなあ、って思った記憶がある。
それがたぶんきっかけで、その後はRCに興味を持ったり、
タイマーズの映像をYouTubeで探しては繰り返し観たり。


あんな声もあんな歌詞も、他にいない。
ひねくれたどぎつい音を出しながら、
かわいいことをいけしゃあしゃあと言ってのける。
それがカッコいい。それがロック。
晩年のキヨシローは自転車が大好きだって言っていた。
どこへ行くにも自転車なんだ!ってニッコニコしていた。
あんなギュイギュイ言わすくせに。あんなメイクのくせに。
それがかわいい。それもロック。
すごくロマンチストで。それもやっぱり、ロック。


気が付けば、私にとってのロックスターは
永ちゃんでもXでもなくてキヨシローになっていた。
一度でいいからライブが観たい、とずーっと思っていた。


もう観られないけれど。


今日はしおちゃんの結婚式で(それはまた改めて)、
私は丸一日楽しくてしかたなかったから、その罰っていうか、
幸せだった分の差し引きかな、私が調子乗ったのが悪かったのかな、
って訳の分からない反省をして、もう気が動転してしまって、
ヤケ酒を飲みに行くしかない、と思って風知空知に駆け込んだ。
そしたら既にネモトさんがRCの1stを流していて、
「小学生の頃からRCの大ファンだった」とか
「俺、Queで働いてたとき肩抱いてもらった」とか
「この歌詞サイテーだよね」とか
自慢話とウンチクと思い出と感想を話してくれて、飲みながらげらげら笑った。
風知とネモトさんのおかげで、すんでのところで
キヨシローのロックは私にとって悲しい音楽ではなくなった。
大好きなロックであり続けることが決まった。ありがとう。


RCの1stはCHABOがまだいなくて、
まだ10代のキヨシローの声は良くも悪くもまだ軽くて、
アレンジが坂本九の曲みたいで(でもRCのほうが5年以上後らしい)、
歌詞がサイテーだった。
後で絶対に買おうと思う。


もうライブは観られないけれど、だから私はこれから
いっぱいキヨシローの音源を集めて、いっぱい聴こうと思う。
それを「にわかファンだ」とか
「話題になってから好きって言い始めるのはどうか」とか
言う人もいると思うけれど、それはそれでいいんじゃないかと思ってる。
死んだからキヨシローに出会えた、って人もいるのかもしれない。
そんな人はこれからどんどんキヨシローを聴けばいい。
ミュージシャンって、アーティストって、それでいいと思う。
それは、アーティスト冥利に尽きる幸せなことなんじゃないかと思う。


私の大好きなロックスターよ、永遠なれ。
「ずっと夢を見て安心してた
 僕はDay Dream Believer そんで彼女はクイーン」