Hummming

フンフンフン

残念だ。

あー、残念だ。非常に残念だ。
今年のM-1はフルで見逃した。
毎年、最低でも最終決戦は見ていたのに。


で、今見た。
キンコンの決勝戦サンドウィッチマンの決勝・最終決戦。
トータルテンボスは見てないけど、漫才を大きく方向転換しない限り
彼らが頂点に立てるレベルの漫才をできるとは思っていないのでいいや。
あー、なるほどね。
まあこれで漫才の頂点を決めるならサンドウィッチマンかも。納得。
キンコンが面白くない、とまでは言わないよ。
息も合っていたし、元気のよさもキンコンらしい。
ネタだって分かりやすかったと思う。
でもね、うるさいんだよなあ。
西野さんのツッコミがぎゃーぎゃー叫びすぎね。必死すぎる。
優勝した翌年のフットボールアワーみたいだった。
技術の足りない部分を力技で必死にカバーしようとしている。
その姿は、見ていて虚しくなってくる。


・・・あれ、それって私じゃなかったっけ。
どうだっけ、ねえどうだっけ。
(柿喰う客のまね)(『親兄弟』の再演は最高によかった)


漫才は老若男女が戦える舞台であり、老若男女が評価を下せる舞台。
だから、若いからってぎゃーぎゃー言っててもごまかせないんだよね。
オトナの方々があの漫才を見ていたら、きっと嫌な顔をしたと思う。
やすきよの漫才だってあんなに叫んではいなかったはず。
あーこれはちょっと人によって意見が分かれるかな、
やすきよは結構ドタバタコントを織り込んでいたから。
まあ、その点で私はやすきよをあまり高く評価していないけど・・・


それじゃあ例を変えよう。あれだ、あれ。いとこい先生。
夢路いとし・喜味こいし師匠の漫才は、最高に面白い。
振りも、ボケも、ツッコミも、とぼけ方も心地よい。
絶妙な間と誰にでも分かりやすい内容。独特の安定したテンポ。
私が見ていたのは晩年のものだということもあり、
腹を抱えてひーひー言うほどのものではなかったけれど、
それでもうまい、と言わざるを得ないし、漫才の頂点だと思う。
老若男女から(多少の差はあれど)高い評価を得ることができる漫才、
それこそ漫才の頂点だと思う。


その点で、中川家ますだおかだ、最近だとチュートリアル
あの舞台で演った漫才は高く評価できると思うし、頂点と呼ぶにふさわしい。
サンドウィッチマンが今後も同じクオリティで漫才を続けてくれるのか、
そして彼らに将来性、スター性があるのかどうかというと不安は残るものの、
M-1グランプリのコンセプトである
「この夜、この舞台における若手漫才師のNo.1を決める」
という視点から言えば、サンドウィッチマンの優勝は至極当然だと思う。
・・・私はね。


大会そのもののクオリティに関してはどうだろう。
それは、全部のネタを見ていないので何とも言えないなあ。
すごく落ちた、とは言えないけれど、
あれでは物足りない、と感じてしまう人もいるかもね。
それは今後に期待したいところ。


漫才とか久しく見ていなかったので、
「(自分が)すんごくゲラ(=すぐ笑う人)になってたらやだなあ」
と思っていたけれど、ネタを見るときは相変わらず辛めだった。
よかった!と思う反面、やっぱり、残念だ。
漫才師の皆さんには、私ががっかりするほど笑わせてほしいものです。