Hummming

フンフンフン

自分に甘えないこと

三匹それぞれもっと力をつけてから
また集まろう
それまで「三匹が斬る」は、やらない
とぼくは
朝方下北で別れ際みんなにつたえました。
シナトラ・アニトラ日記(9/5)より

自分に甘えない。なあなあにしない。
そこが彼の男前なところであり、尊敬すべきところ。
意識が高いっていうかさ、意志が強いっていうか。
だって周りは「またやりたい」「また観たい」の大合唱。
きっと彼も(ひょっとすると誰よりも)そう思っているけど
今はもっと高みを目指すべきなんだ、と分かっている。
みんなが分かっていないわけじゃないんだ。
ただ彼が違うのは、現状に、自分に甘えないこと。


話は変わって、柿喰う客の玉置玲央さんが日記で書いてた。

玉置玲央
今が旬です

どっかで聞いたことのある言葉だと思ったら、
かつて堀越が言った言葉なんだって。
何度も書いてるし、本人も何度も読んでいるだろうけど
私は、堀越を本当に尊敬している。
役者・堀越涼と大学4年生・堀越涼は全くの別人で
普段親交のある演劇仲間の芝居を観に行っても
つまらない芝居であればバッサリと切り捨て唾を吐く。
それは自分に対しても多分そうなんだろうと思う。
つまらない芝居は見せないから分からないけれど、
自分をバッサリ辻斬りにしてゲロを吐くんだろうな。
そんなこと私だったら自分に対してきっとできないし、
ましてやそんな世界に長居したり生業にしたりできない。
(事実、そうやって落語から逃げた。ように思う。)
彼は学生から、学生演劇から一歩前に踏み出して
そんな世界に身を投じた。しかも単身で。
自分を甘やかさず、怯まず目指すものに真っ直ぐ挑む。


自分に甘えっぱなし、自分を甘やかしっぱなしの私には
彼らが眩しく見えるし、私もああなりたい、と憧れる。


きっと「三匹が斬る」は、もうやらないと思う。
寂しいけれど、それでいい。