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フンフンフン

寺尾聰レビュー

今日は初めて!ついに!早稲田松竹へ行ってきました。
早稲田松竹はいわゆる名画座。最新ではない映画を上映します。
しかも入場料を一度払えばいつまでもいられる。再入場可。
最高じゃないですか。前々から気になっていたのです。
本日のお目当ては『半落ち』と『博士の愛した数式』の2作。
いずれもベテラン俳優・寺尾聰が主演する映画です。


まず半落ち
ミステリーには特に興味ないからあまり期待していなかったけれど
何という名作!序盤から既に泣いてました。
寺尾聰アルツハイマーの妻を殺害した元警部。
「3日前に妻を殺しました」と出頭するも、出頭するまでの
空白の2日間について何一つ語らない“半落ち(不完全供述)”。
捜査によって語られなかった背景が少しずつ明らかになる。
愛する人に「殺してくれ」と言われたら殺せるか?
そして、誰のために生きるのか…?
えーと正直後者の問いが活きたかどうかは疑問ですが(苦笑)、
とても哀しく切ない物語で涙が止まりませんでした。
ネタバレ覚悟で例えるなら、現代版・森鴎外高瀬舟」。
個人的には、樹木希林(妻の姉役)が昔お世話になっていた
道教室のHラノ先生に激似だった。元気かなぁ、先生。
そしてお目当てだった博士の愛した数式
こちらは空前の大ヒットだったので説明は不要でしょう。
ところどころ笑いを誘う、微笑ましい作品。
ストーリーは博士に仕えた家政婦の息子・ルートが成人し
数学の教師として中学生に博士との思い出を語る、という形式。
人が死ぬわけでも大きな事件が起こるわけでもなく、
(基本的には)ただ淡々と日々を描いているのですが
博士たちを取り巻くささやかな喜びや悲しみの描写が丁寧。
温かい涙があふれ、とても優しい気持ちになれる映画でした。
余談ですが、成人になったルートは吉岡秀隆氏が演じているのですが
某塾のUミグチ先生にすげー似てました。ハイ内輪だけ笑って。(笑)


あああどちらも観て良かったです。そしてまた来たいぜ早稲田松竹
地図や上映予定作品は公式ホームページでご確認を。