Hummming

フンフンフン

『他人の不幸・未亡人編』レポ

今日は柿喰う客第7回公演の後半を観に行ってきましたよー。
前々から興味を持っていたという先輩、すみす姉と一緒に観劇。


前回は韮崎組長・韮崎次郎の葬儀に集まった弔問客、
隣組である伊勢崎組と柏崎組の抗争が中心の「弔問客編」でした。
今回は韮崎組に残された未亡人・志麻子と高天原市長・永泉の物語。
凶悪犯罪ワースト1、ヤクザの町として知られる高天原市を治める
市長・永泉幸太郎が腕利きの都市開発コンサルを雇う。
何と永泉の依頼は都市環境の改善ではなく改悪。
地元を愛する市長がなぜ…?理由は「他人の不幸が見てみたい」
あの手この手で依頼どおり街に不幸をもたらす都市開発委員会。
相次ぐ他人の不幸に異常なまでの興奮と快楽を覚える永泉。
一方、大黒柱を失い解散する運びとなった韮崎組だが、
周りに突如かつて交流のあった裏組織の人物が多数現れる。
異変に気付いた韮崎組は市長の陰謀を目の当たりにする。
しかし不幸は突然永泉の身に降りかかり、妻子を強姦殺人で失う。
寡夫となった永泉は狂乱に陥りながらも自分の人生に満足感を得る。
そして志麻子は次郎の自殺の原因を語り、前向きな人生を決意する。
…こーんな感じの話ですかね。


私ね、玲央さんがblog書いてるの知ってんですよ。実は。
(ちょっとキモイよねそーよねでもひとまず見逃してちょーだい)
必死なのとか今回に賭けてるのとか葛藤とか少し知ってて。
だから今回はちょっとだけ、玲央さんに注目して観てました。
えーと、感想は、まず…hydeみたいだった!(笑)
目つきが悪くて笑い方が気持ち悪くて、不気味さがよく出てた。
普段は無機質なのに、途中で独白(叫び)のシーンは声を荒げてて。
それが内面の荒んだ様子を実に生々しく表していて鳥肌が立った。
狂って半裸になる流れと終焉の迎え方が中途半端なのは残念。
でもキーパーソンとしての役目は果たせてたんじゃないかしらん。


あと斗澤さん声でかい!目黒さん「デブって言うな」が面白すぎる!
大声出した単なるゴリ押しなんだけど、そーいうの好きです。(笑)
それと、声にしても演技にしても深谷さんの出番は安心するね。
終演後トークで賛否両論だった素の大喜利枠も、
柿喰う客ならではの遊び心ってことでアリだと思います。
「女体三部作」としてくくっているせいもあり、今回の作品には
特に過去2作品に登場したキャラクターが随所に出てきていて
(富永先生fromサバンナとか、尾管from口だけとかね)
「前回はこの人あーいう展開になったんだよな」などと
勝手にリンクさせて楽しめる構成でした。やってくれるなぁ。
初めては初めてなりに、常連は常連なりに楽しめるいい作品でした。
ストーリーの分かりやすさや芝居の勢いは旗揚げ公演さながら。
役者それぞれにも個性があったし、安心して楽しめました。
これなら「女体三部作・完結編」の名に相応しい作品ですね。
(奇異な女体があまり中心になかったのはいいのか?と思うけど)


初柿のすみす姉さんも「来てよかった!」とかなりご満悦の様子。
そう言ってもらえると何だか私まで鼻高々ですよ。
柿ファンの増加率は上がる一方ですね。今後の柿喰う客に期待です。