フジファブリックを失った

名古屋へ向かっています。
正確には、名古屋へ向かう夜行バスのもとへ向かっています。
何だか無性にフジファブリックが聴きたくなって
慌ててダビングしたMDを聴いています。
ああ、これだよ。聴いているとだんだん心搏数が上がってくる。
音楽の授業で決して教わることのなかった気持ち悪い音の重なり。
あと、Vo.志村の歌の下手さ！！
下手っていうか、決して出せる音域は広くないくせに
限界すれすれの高音を感情に任せて絞り出す。
インディーズ音源を聴くと、志村が結構叫んでるんですよ。
それは乱暴な歌い方で歌い手としては力不足かもしれないけど
(実際ライブでも音が出てなくておい！と思ったけど)
そのいびつさに少なからず私は魅力を感じていたわけです。
メジャーに上がってからはきっとボイトレ積んだんだろうな。
私が知る限り、あんなに全力で必死に歌わなくなった。
ちゃんと高音が出る、これは私も望んでいた事だけれど、
昔ほどの魅力を感じられなくなってしまったのは事実。
メジャーを意識してか、かつてほどの気持ちの悪さもないし。

もっとみんなに聴いてほしい、売れてほしい。
そう願って応援してきたはずだったのに、
願いがかなった(かないそうな)今、彼らは私の理想とは違う。
嫌いになったわけではないけれど、もう近くにはいられない。
サンプリング某へのともみさんの気持ちが、ちょっと分かった。

バスが出たよ。さ、一眠りするとしようか。
さようなら、メジャーバンド・フジファブリック。
おやすみなさい。