私だけの世界、“風呂”
今日は久々に早く帰宅。すげーよ、『ゴチになります』見てるよ。
こたつに入ってるよ、ご飯から湯気が上がってるよ…!
(お前は一体どんな生活してたんだ)
いつもはまだバイトから帰ってきてないような時間に
お風呂に入ることのできるシアワセ。ふー。
熱いお風呂に浸かってたら、急に故郷に帰りたくなった。
これといってお風呂に思い入れはないのだけれど、
利根川を一望できる堤防とか、
そっからウチの前を通って伸びてる一本道とか、
利根川の向こうに見える鹿島臨海工業地域の煙吐いてる煙突とか、
寒いなら帰りゃいいのに凍える手をポッケにしまって
堤防を散歩したあの時の空気とか、
自分でも理解できないほど唐突に思い出した。
「小見川に帰りたいよう…」
風呂場に響かないように注意しながら呟いてみた。
呟くと、何だか泣けてきた。
この間の三味線のときも思ったけど、
最近さっぱり泣いてないなぁ、と思う。
泣かないのはカラダに良くない。
昔の青春モノのドラマやなんかで
「涙はココロの汗なのさっ」っつってる輩がいるけど、
ありゃあ正解だと思う。
ココロに蓄積した老廃物を流してくれる。
溜め込んだりしてると自然に調子が悪くなる。
泣けば泣くほど小見川のことを思い出しちゃって、
ヤツのことまで思い出して更に泣くってのは
何となくムカつくので、とりあえず泣くのはやめて
お風呂の暖かさを堪能することにした。
歌でも歌ってみるか。小沢健二がいいな。
♪ プラダの靴が欲しいの そんな君の願いを叶えるため〜
『痛快ウキウキ通り』を口ずさむ。
本当は『戦場のボーイズ・ライフ』がよかったけど
歌詞を覚えていなかった。
小学生のころは一言一句間違えずに歌えたんだっけ。
何ちゅー小学生だ、我ながら。
あの頃の名残だろう、今でも大体は覚えてる。
最後まで歌いきって湯船から立ち上がろうとしたその時!
“くらくらぁっ”
…のぼせました。
でもいいんだ、気持ちよかったし。
悪酔いしてる時よりずーっといいもーん。
あとお風呂で寝ちゃった時よりもね。(苦笑)