Hummming

フンフンフン

恋はもうもく@吉祥寺WARP

行きたいライブは他にもあったんだけど、あわよくばハシゴできるかなーと
淡い期待を抱きつつ、久しぶりの吉祥寺WARPへ。
ビイドロの最後のライブを観ることができないので、せめてもう一度、と。


実はこの日、仕事絡みで個人的に後悔を一つ抱えていて、
完全に落ち込むわけでもなく、かといって吹っ切れるわけでもなく、
どうにもこうにもモヤッとした気持ちに苛まれていた私。


ビイドロの揺るぎないリズムに身を任せて忘れようとしても
すぐにまた思い出してしまって嫌悪感がぶり返す。
「大丈夫、別に誰が死ぬわけじゃなし」と自分に言い聞かせる。


そうすると青柳さんがMCで
「大丈夫って人に言われるとものすごく安心しますよね」
と突然言い出したのでびっくりした。


♪ ぼくらいーまけむりーのーなかー・・・
そう、煙の中、煙の中。イメージする。関係ない。
でもちょっとしんどかった。


ビイドロを十分に楽しめた自信がないな。
そして次のライブでもう観られなくなるなんて実感がわかない。
こんなに圧倒的なライブをしているのになあ・・・


心身ともにコンディションがよくなかったのですぐ帰りたい気持ちもあったけれど
次に出るのが「恋はもうもく」だったので、残った。
恋はもうもくは、大学時代の学科の同級生だった仲野君がやってる弾き語り。
大学時代に共演して(しかも大喜利とバンドという異種格闘技)以来、
なかなか機会がなくて仲野君のライブに足を運んでいなかった。


仲野君はとってもやさしい声で歌っていた。節に言葉を十二分に詰め込んで。
就職して引っ越した川越のこと、大好きな女の子のこと、日々のこと。
音だって外れるし声は小さいし、いわゆる「巧い」歌い手じゃないけれど
とってもリアルな表現をする歌い手だと思った。
どんな空気を吸って、どんな時にこの歌を書こうと思ったのかが
(的外れかもしれないけれど)何となく想像できるような歌だった。


それは仲野君が一時期川越に住んでいたことを知っているからかもしれない。
でもこの歌を聴くことで川越での生活に思いを馳せることができた。
すごいことだと思う。


初めて観たのに、私は終始すっかり釘付けだった。また観たいと思った。


具合が良くなかったので、挨拶もできないまますぐにライブハウスを後にした。
でも「our life is music」と題したイベントを前にしたこのタイミングで
こんなにもリアルな、温度感の伝わってくるような歌を聞けたことは
とてもすごいめぐり合わせだなあ、と思った。


行ってよかったな。と思いながら小雨のぱらつく吉祥寺から井の頭線に乗車。