卒業式
今日、仕事中に、シナトラからメールマガジン。
シナトラが、活動休止を発表した。
これについて、友達は
「活動休止、と言ってくれてよかった」
とmixiの日記に綴っていた。
解散、というのはカッコよすぎる、って。
なるほどね。そういう考え方もあるか。
でも私は、余計な期待をさせるなんてずるい、と思った。
正直に言ってしまえば、私は彼らが戻ってくるとは思っていない。
もちろん帰ってくるというのなら、私は待ち続ける。
けれど時間は経つし、生活だって変わる。
たくさんの経験をするし、音楽も聴く。
いろいろなものが時と共に入れ替わると思う。
なのに、帰ってくる見込みもないのに
「帰ってくるからここ空けといて」なんて、ずるい。
帰ってこないなら、私を解放してほしい、というか。
別に嫌いになるとか忘れるとかいうわけじゃなくて、
うーん、分かるかなあ。
アニいないかなー、と思って、ただそれだけで
三茶から下北、夜の井の頭通りを疾走して代々木上原の三貴へ。
アニはいなかったけれど、いたらいたで何も話せなかったかも。
お湯割りと砂肝を食べて帰ってきた。
シナトラは、私にとってバンド以上の存在かもしれない。
メロディオンズを追いかけて辿り着いた無名のバンド。
初めて観るライブだったのに、アンコールでめいっぱいジャンプ。
初めてのワンマンが幸せすぎて、潰れるまで飲んだこともあった。
でお説教受けたり、それでも朝まで連れ回してくれたり。
誕生日にバースデイソング歌ってもらったり、
あと初めてライブ遠征したのもシナトラ@いわき。
いわきに友達ができて、いわき観光して。
みんなで1つのホテル借りて、メンバーの親戚にも会って。
オトナな友達ができたのも、大阪に友達ができたのも、
プライベートでも遊ぶほど仲の良い友達ができたのも、
これ以上ないってほどいい笑顔の写真を撮ってもらえたのも、
すべてシナトラのおかげ。
大好きな初恋の嵐をカバーしてくれたこと。
大好きな小寺良太が観に来てくれたこと。
美味しいお酒を教えてくれたこと。
初めてギターという楽器の魅力を知ったこと。
アップテンポの曲ばかり続けてやるもんだから
息が苦しくてちょっと本気で恨んだこと。
ライブに限らず楽しい思い出ばかりが止めどなく出てきて困る。
これから、どうすればいいか分からない。
こんなに居心地の良い場所、他になかったから。
シナトラがいなくなったら会えなくなる人もいるかもしれない。
みんなで汗だくになって踊ることは、まずない。
一生シナトラがいるわけじゃなし、
こういう日が来ることは分かっていたけれど
未来が見えなさすぎて、戸惑ってしまう。
シナトラファンのことをいつからか
「虎中生」と呼ぶようになっていたけれど、
何だか、本当に中学校の卒業式みたいだ。
物心ついて初めての、本格的なお別れ。
長く濃い時間を共に過ごした、当たり前のはずだった義務教育の世界を去る。
次のステージに進むだけだから、いつかは来ることだから、
何も恐れることはないのだけれど、それでも心細い。
2009年1月12日。
こわいな。
最後だったらどうしよう。
分かっているはずなのに、信じたくない自分もいる。
もっともっと残しておきたい思いはあるけれど、とりあえずここまで。