Hummming

フンフンフン

泣けるし、笑える

天気のせいもあって、ANATAKIKOUばかり聴いています。
昨日の渋谷ライブ、まことさんも観に行ったらしい。
なんだよーまじかよーいいないいなー。
行こうか迷って結局行かなかったライブって、
大抵誰かとニアミスなんだよなあ。
昨日は月例発表会だったから行けないと思ってたけど。
この間のチェスター2マンも観られなかったから、
せめて朝の30分間だけの耳元ワンマンライブ。
ANATAKIKOUは雨の曲が多く、どれもすてきだわあ。
肩を濡らす雨粒のように、内部にじわあんと沁みていく。


この間、兄貴が資格試験を受けるって言うから
げんをかついでキットカットを買ってきてあげた。
結局、兄貴は寝坊してそれも持たず行っちゃったから
私は久しぶりにキットカットを食べた。
そしたらさ、開封する瞬間、思い出したんだ。
塾で私が英語を教えていた中3の女の子を。
受験前、近所のコンビニでやたらお菓子を買い込んで
やれ「うカール」だの「きっと勝つ」だの言っては
おやつを必死にばりばり食べていたなあ。
「先生どうしよう!食べきれない!」なんつって。
とりわけ美人というわけではなかったけれど、
あの愛嬌たっぷりのはにかんだ笑顔が思い出されて
すごく懐かしい気持ちで胸がいっぱいになった。
今頃どうしてんだろうな。高校には慣れたかな。
私は彼女をキットカットを食べるたびに思い出せるかな。


私が思う以上に、私には高い能力が求められていて
うひぇ!そうきたか!と流れに呑まれそうになってたら
その醜態をもんのすごくがっかりされてしまった。
気も手も一切抜いていないはずなのに
期待してくれている人を裏切ってしまったことは
私にとっても大きなショックで、本当にやだ。
でも「やだやだやだやだ」ともがけばもがくほど
水はがぷがぷと口に入ってきて、一層溺れる逆効果。
情けなくってもう本当泣きそう。涙腺は一触即発状態。
でもここで涙を見せたらもう完全アウトだからさ。
負けない。今の私にできるスタイルで、絶対泳ぎきる。


私の小指にオレンジ色の風船が絡まった。
何だよ、もう。おとぎ話かよ。
「北風と太陽」で太陽に照らされた旅人のように、
泣けないし笑えなかった今日の私も遂に折れて
ふふっ、と、少しだけ笑った。


泣けるし、笑える、私の今日がもうすぐ終わる。