Hummming

フンフンフン

サマソニ07見聞録

ああー何だか酸っぱいにおいがする。気がする。
会場では「誰か会うかな」なんてソワソワしていたけれど
今は誰にも会いたくなくてソワソワする。おくさまです。
だって髪ぐしゃぐしゃだし何しろくさいんだもの。


ヤングヤクザvs東パレのライブを蹴って、サマソニへ。
朝が出勤並みに早かったので半蔵門線乗り過ごした。
おかげで予定より30分も遅れて海浜幕張へ到着ですよ。
と思ったら同伴者は更に30分遅れて到着。何だそりゃ。
景気付けに氷結を飲んで幕張メッセへ乗り込みました。
サマソニはメッセだけではなく、隣のマリンスタジアム
幕張の浜にステージを構える、都市型大規模フェス。
でも道路の横断箇所が少なく、移動やなんかが若干不便。
とはいえどのステージもそれぞれ違う味でいいね。


私のリクエストでまず向かったのは、カヒミカリィ
幕張の浜にある、ビーチステージにて。
汗かいてないんじゃないのか?カヒミカリィ
美人で華奢でウイスパーボイスだと汗かかないのか。
何はともあれ彼女の声はまるで一片の氷のように涼しげで
灼熱の浜辺で聴いていると天に昇ってしまいそうでした。


ちなみにビーチへ移動中、大スクリーンに映しだされた
レミオロメンは、マリスタで堂々と演奏していました。
よかったね、藤巻。と、理由もなく母心になってみる。


あとグレイプバイン。数年前に観た年越し以来かな。
田中氏のシャウトにすごく説得力が出てきた気がする。
無駄にわめき散らしているのではなく、感情としての叫び?
バインも三十路、すっかり大人だもんなあ。
メロウなテイストは所々残っていたので安心しました。
あれがなかったらありふれたギターロックになってしまう。


たまたま通りがかってシンディ・ローパーを観る。
これはすごい!女性ながら圧倒的な声。伸びのよい高音。
ステージを縦横無尽に駆け回る彼女はとてもキュート。
日本人にも馴染みのある曲ばかりをセレクトしたところは
エンターテイナーとしても素晴らしい配慮ですな。
いやー、いいものを見せていただきました。


そして!この後に観たのは憧れのコーネリアスグループ
私が初めて好きになったアーティストは小沢健二
彼とかつてタッグを組んでいたのがコーネリアス小山田氏。
小学生の頃からテレビや雑誌で見てきた彼を
自分の目で耳で直接感じるというのは感慨深いもんです。
バンドセットの前に張られたスクリーンに映し出される、
音に合わせて点滅するカラーバーに開演前からワクワク。
PVをはじめとした彼の映像パフォーマンスは秀逸だよね。
そしてスクリーンがはらりと落ちてコーネリアス登場!
曲は最新アルバムを中心としたラインナップで、
それはそれでとてもかっこよかったのだけれど
「STAR FRUITS SURF RIDER」を演奏したことには感激!
確か最初にリリースされたのは8cm2枚組シングルで、
「STAR FRUITS」と「SURF RIDER」という
別の曲を同時再生するとひとつの曲になるという、
今現在においてもまったく斬新なシングルだったはず。
まさか約10年越しに生で聴けることになろうとは!!
そういえば10年ほど昔、どこぞの音楽雑誌の投稿で
小沢氏を天使、小山田氏を小悪魔に例えた漫画を見たっけ。
コーネリアスの楽曲はこんなにも私の心を乱すのに
すごく飄々と演奏している小山田氏を見ていて、
「ああ、この人は確かに悪魔のようだ」
と思いましたよ。悪い意味じゃなくて。
ある種中村一義と近いものがあるようにも思うなあ。
あと、最近は世界で活躍するようになったせいもあり
すごく高尚で難しいアートのように思っていたけれど
こうして聴いてみると非常に明解でポップな音楽だった。
ラーメンズが予想以上にお笑いだった、ってのと同じ感覚。
ギター演奏の巧みさとテルミンを操る姿が印象的でした。


コーネリアスを観たあとは、熱に浮かされたように
ポーッとしてしまって、マキシマムザホルモン
オフスプリングでさえもうわの空でございました。
まあ、疲れのせいって説もあるけれど。


足は張ってるし瞼はおっこちそうだしクタクタだけれど
(おかげで明日ちゃんと起きれるか不安だけれど)
コーネリアスが観れただけでも大収穫でしたよ。
来年はひたちなかへ行きたいなあ。その前に年越しか。


こうしてフェスデビューの夏は過ぎてゆくのでした。