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フンフンフン

いしだあゆみ&ティン・パン・アレイ・ファミリー「アワー・コネクション」

アワー・コネクション

アワー・コネクション

いきなり2枚目で飛ばしてるな、と思う人もいるかもしれませんが特に他意はありません。島津田四郎とおれ、夕子。の素晴らしいライブを観た後で他のどんな曲も受け付けない中、唯一聴こうかと思えたCDがこれでした。

この間、たまたまfuzzpicksのチダさんとお話したときに「たまたま飲み屋さんで流れていたのがとても良かった」と絶賛されていたのでたまたま聴いてみたら、期待以上に良くて驚きました。こういう偶然の連鎖こそが意外と良い働きをするものだから侮れません。

2007年発売、とありますがリマスター盤だか何だかで実際は1977年にリリースされたのが最初のようです。古臭いのかと油断させておきながら、今でも現役ハンデなしで対等に戦えてしまう恐ろしい1枚。

アイドル出身いしだあゆみさんの軽やかで美しい歌声と職人集団ティン・パン・アレイのキャッチーかつ精巧な曲の組み合わせはトーレ・ヨハンソンとタッグを組んで新境地を拓いた原田知世さんへと続くあの系譜なのかしら、と浅瀬の知世信仰者な私としては連想せずにいられません。

ほんのり漂うレトロな雰囲気は、さながら下町の純喫茶もしくは今も客足の途絶えない街角のスナック、あるいは午後2時頃から気怠く始まる2時間ドラマの再放送のようです。あの甘美な誘いがまんざら嫌いでもない人にはぜひ聴いていただきたいです。個人的には「私自身」と「真夜中のアマン」がツボでした。