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フンフンフン

2014年に良かったものベスト5

ベストショー5
ベストアルバム5
ベストムービー5
甲乙つけがたいですが、2014年にこれだけ「良かった」ものに出会えたなら十分だと思います。

白石一文「愛なんて嘘」

愛なんて嘘

愛なんて嘘



たまには自分の世界から出てみよう、見聞を広めてみようと手に取った『愛なんて嘘』。noteだったかどこかで作者インタビューを読んだのも引き金になって読みました。

短編集なので読みやすいです。20、30分とかちょっとした時間があれば読むのが遅い私でも1編読みきれます。それは作者の文章の明解さや、行間のゆとりにも要因があるとすればブックデザイナーが素晴らしかったとも言えるでしょう。

でも私にはこの本の面白さが伝わらなかったなあ。ファンタジーやフィクション性はあれど、特殊っていうほど特殊なラブストーリーのようには思えなかったし、これといって感情移入することもなく、「へえ」「ふうん」ぐらいしか言うことがありませんでした。

そりゃあ男女は別れるし、人は死ぬし、結婚しても他人は他人でしょうよ、と。

ああ、そうだ。「他人」という前提で一定の距離を保つことを良しとする私には、「身内」という前提ですべて一心同体を信じる(ように感じられる)本作が理解できないのかもしれない。なんか、そんな感じかも。材質が違うというか、パラレルワールドというか、似て非なる別世界なのだと思います。

だから想像するに、彼氏/彼女/妻/夫とめちゃくちゃ相思相愛で互いをしっかり信じ合っている人には面白いのではないかと思います。実際どうか、ではなく、そんなことを言えちゃう人にはおすすめしようと思います。

いしだあゆみ&ティン・パン・アレイ・ファミリー「アワー・コネクション」

アワー・コネクション

アワー・コネクション

いきなり2枚目で飛ばしてるな、と思う人もいるかもしれませんが特に他意はありません。島津田四郎とおれ、夕子。の素晴らしいライブを観た後で他のどんな曲も受け付けない中、唯一聴こうかと思えたCDがこれでした。

この間、たまたまfuzzpicksのチダさんとお話したときに「たまたま飲み屋さんで流れていたのがとても良かった」と絶賛されていたのでたまたま聴いてみたら、期待以上に良くて驚きました。こういう偶然の連鎖こそが意外と良い働きをするものだから侮れません。

2007年発売、とありますがリマスター盤だか何だかで実際は1977年にリリースされたのが最初のようです。古臭いのかと油断させておきながら、今でも現役ハンデなしで対等に戦えてしまう恐ろしい1枚。

アイドル出身いしだあゆみさんの軽やかで美しい歌声と職人集団ティン・パン・アレイのキャッチーかつ精巧な曲の組み合わせはトーレ・ヨハンソンとタッグを組んで新境地を拓いた原田知世さんへと続くあの系譜なのかしら、と浅瀬の知世信仰者な私としては連想せずにいられません。

ほんのり漂うレトロな雰囲気は、さながら下町の純喫茶もしくは今も客足の途絶えない街角のスナック、あるいは午後2時頃から気怠く始まる2時間ドラマの再放送のようです。あの甘美な誘いがまんざら嫌いでもない人にはぜひ聴いていただきたいです。個人的には「私自身」と「真夜中のアマン」がツボでした。

cero「My Lost City」

ふと思い立って、聴いたCDのことを好き勝手言うブログを始めてみることにしました。早くも長続きする気がしませんが、とりあえずやってみます。

My Lost City

My Lost City

 
これはね、好きなやつです。今なんとなく頭の中を流れていたので選びました。ちょうど1年前ぐらいに、違うCDを買いに行ったはずのタワーレコードで試聴して、置いて帰れなくなったやつです。1年経ってもまだ再生率はトップクラスです。
 
ホーンの入った踊れる合唱、というものにどうも弱いところがあります。ホーンだけ、ノリだけ、コーラスだけでは聞き流すこともままあるのですが、3つ揃うとわくわくして仕方ないのです。豪華客船みたいなイメージ。幸せな、楽しいことしかない感じ。
 
残念ながら、まだライブを観たことがありません。この間片想いのワンマンにゲスト出演していたのを観たぐらいです。きっと楽しくて舞い上がってしまうのだろうなあ。
 
ライブを観たことがなくて、人となりも全く知らなくて、それでこんなに好きというのは相当好きということだと思います。
 
「マイ・ロスト・シティー」「船上パーティー」「Contemporary Tokyo Cruise」が特に好きです。結構全部好き。12月に出るシングルも楽しみです。

「友の会 その8〜旅は道連れ〜」と、Co-Netとベルさん。

「友の会」はいよいよ明日なわけですが。
出演者だけ、ミュージシャンだけが「友の会」の売りではないのです。
会場も、フードやドリンクも、「友の会」の大事な出し物なのです。


会場は初めてのヒガシトーキョー。人形町のCo-Netをお借りしました。
ここは8月にナナカイ女子部と共催したイベント「ござでござる。」にも出演してくれた
リツコとヨシコ(from「ricca」、ヨシュアカムバック)がイベントで歌っているのを
USTREAMで観ていて、面白いスペースがあるなあ、と思って。
で、よくよく調べたら、バッタネイションという
建築と映像を中心としたクリエイティブユニットがいて、
デザインオフィスとして使っている場所を
空いている日はイベントスペースとして開放しているのだそうです。
そこで思い切ってご相談したら快諾していただけた、という次第。


このヒガシトーキョーというエリアが最近、やたら盛り上がっているようなのです。
このCo-Netの他にも面白い雑貨やさんとかカフェとかが続々できていて、
それぞれ個性的なものを販売していたり、イベントをやったり。
オフィス街でもあるため、残念ながら日曜日はお休みの所も多いようですが
お帰りの際に近隣を散策してみるのも面白いかもしれません。
ちょっと歩くと水天宮の周りは古風な街並みもあるし。


もしかしたらCo-Netに周辺マップがあるかも。このマップがまたかわいいんだわ。
お持ち帰り分があるかどうかは確認しますが、1部頂いたものは受付に置いとこうかな。


このCo-Netは先述の通りイベントスペースで、キッチンはあるもののフードはありません。
そこでふと脳裏に浮かんだのがベルさんでした。
ベルさんは自分でも「3分で幸せになる100の方法」というライブイベントを企画している方で、
私がイベントを始めることになった時、いろいろと相談に乗っていただいた方です。
去年の3月には経堂・さばのゆでフリマ「春のグランサバール」を共催したり。楽しかった。
今はイベント企画をお休みしているそうですが、フード出店はやってるよ、
という話を小耳に挟んでいたのでお願いしてみました。


ベルさんは食べものに対する意識がとても高くて、
「自分で納得のいく素材を使いたい」と丁寧に産地などを吟味して準備してくれています。
お昼のライブだから、家族連れのお客さまもいらっしゃるかと思います(大歓迎です)。
「お母さんもお子さんも安心して楽しくおいしく食べられるものを」
心のこもったおいしいスリランカカレーを用意してくれていますのでお楽しみに。


もし興味がわいたらぜひ遊びに来てくださいね。お待ちしております!


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「友の会 その8〜旅は道連れ〜」と、racoustik。

12月に入りました。寒いですねえ。先ほど外へ出たらみぞれが降っていましたよ。
みぞれが当たると痛いですね。駄菓子によくあった、口の中でパチパチいう飴を思い出しました。
我が家は転入組だったので駄菓子屋は敷居が高かった記憶があります。おちけんです。


さて、今週末の「友の会」の出演者紹介。今日はracoustik(ラコースティック)です。
昨年6月の「友の会 その4〜hitoshi night〜」以来、1年半ぶり2度目の出演となります。
その節はあまりにも単純なサブタイトルで実に申し訳ありませんでした!(土下座)


racoustikは阿部仁氏の主催するプロジェクト。
阿部氏のギター・ボーカルを中心に、ソロでバンドで変幻自在に音楽活動を展開しています。


racoustikの音楽の中に流れる空気は、いつも揺れています。
風と呼ぶほど強いものではないけれど、
決して止まってはいない、動いている感じがします。
そしてその場の室温や気温よりほんの少し暖かかったり、涼しかったりします。
底冷えのする冬の室内でも窓際の日だまりだけは少し暖かいとか、
夏が過ぎた頃に1、2℃くらい温度の低い風がふわっと吹いて
「あ、秋だなあ」と感じる瞬間とか、ああいう感じがあります。
常に空気の存在を感じることができるというか、ほんの少しその場の空気を変えるというか。


先述の旅人・島津田四郎をこのイベントに呼ぶにあたって
誰と共演してほしいか想像したとき、真っ先に思い浮かんだのはracoustikでした。
別に阿部氏がそこまで旅の話をしているかといえば全然そんなことはないのですが、
なんとなく、racoustikの曲から感じるその「空気」が旅っぽいなあ、と思ったのです。
今回の「友の会」でも、racoustikの曲から吹いてくる風があまりにも心地よくて
皆さんはきっと旅に出たくなるのではないかと思います。
心地良さは私が保証します。


あと、世界でも屈指の有名な旅人、スナフキンにも少し似ています。
似ている、と思います・・・皆さんの目で確かめてください。


どの曲を紹介しようかすっごい迷ったのですが、やっぱりここは「早く君に」かな。
丸の内のビルの、吹き抜けの広場でいつか聴いた「早く君に」は
とにかく気持ちが良かったのを今も覚えています。

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>> racoustik-official web site[亜熱帯化するracoustik]

「友の会 その8〜旅は道連れ〜」と、鳥井さきこ。

今日は暖かい格好をして外に出たのにちょっと拍子抜けでしたね。
明日は一変、気温が一桁まで下がるという話を小耳に挟みましたよ。おちけんです。


今週末の「友の会 その8」の出演者について、毎日書いていくシリーズ。
今日は鳥井さきこ嬢についてお話しましょう。


下北沢に「bar 野ばら」という小さくてかわいらしいお店がありました。
小さくてかわいらしいちはるさんという店主が大好きで、時折通っていたのですが。
ある日友人と飲みに来ると、あるCDが流れていたのです。


“かっぱかと思ったかっぱかと思ったー かっぱかと思ったらおかあさん”


なんだこれは。


大抵のBGMは感想を心にしまって聞き流すのですが、これはさすがに吹きました。
ちはるさんにこれは誰の曲か、と尋ねると、
「鳥井さきこちゃんっていう子のCDだよ。今度ここで歌ってもらうの」
・・・それが鳥井さきこと私の出会いでした。1年半、2年近く前でしょうか。


毎日思っていることをギターに乗せたユーモラスな歌が彼女の魅力。
空き巣が入ったこと、家族がかっぱに似ていること、お味噌汁のこと、こたつのこと。
最近は、花嫁さんのこととか、しょうもない彼氏のこととか。
日々のできごとを、隣にいる友達や家族に話すような歌です。
彼女の歌には、人間の温かさ、家庭の温かさを感じます。


今回のサブタイトルは「旅は道連れ」ですが、
旅というのは帰る場所があって初めて楽しくなるのではないかと思うのです。
いろいろな体験をして、手一杯のお土産を持って、玄関のドアを開けたときに初めて
「ああ、楽しい旅だったなああ」
と感じるような気がします。


今秋10月24日には待ちに待った2ndアルバムがリリース。
当日はおそらくこのアルバムの曲も演奏してくれるでしょう。会場でも販売します。
売店がごく限られていますが実に良盤なので、気に入ったら、ぜひお買い求めください。


ただいま、と言える音楽。ほっとする音楽。気を張らない音楽。
そんな鳥井さきこの歌をどうぞお楽しみに。

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>> 鳥井さきこ